2005年12月23日

ビジネスレップ参上!!(第3回:中小企業新事業活動促進法とは?)

押忍! ビジネスレップの三井です。
本題に入る前に、前回の宿題の正解を確認してみよう。
宿題は、「検索サイトYahooで「中小企業新事業活動促進法」と入力するとヒット件数はどのくらいか?」であった。
@9000件程度
A90000件程度
B900000件程度
12月23日時点で検索した結果、829000件となった。どうやら正解はB番のようだ。
正解者には漏れなく「ビジネスレップセミナーレジメ」を提供しよう。
さて、本題の中小企業新事業活動促進法とはどのような法律だろうか?
今から遡ること約10年前より、経済不況に悩む中小企業を元気にさせるという目的で、中小企業の創業や経営革新、研究開発の支援策として三つの法律が施行されてきた。新事業創出促進法(平成11年施行)、中小創造法(平成7年施行)、経営革新法(平成11年施行)である。ところが、血税を遣って莫大な補助金を拠出したものの、事業として成功した企業は一握り、その成果は疑問視されていた。そこで、業を煮やした総務省が、平成16年1月、「産業活動活性化に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」として、経済産業省に対し制度の改善勧告を出した。その結果、それまで有った三つの法律を一つにまとめ、出口支援、すなわち事業化、市場化を実現することに手厚い支援をすることを重点とする新法が、平成17年4月13日に交付施行された。
新法、すなわち中小企業新事業活動促進法は、全業種にわたって、企業の成長ステージに合わせたメニューにより幅広く支援するものだ。@創業支援 A経営革新支援 B新連携支援の三つがあり、それぞれ事業計画の提出が必要で、一定の条件をクリアすることで承認される。
創業支援は、創業に伴う不透明性・リスクを軽減し、創業活動を促進する。経営革新支援は、中小企業が新商品・新サービスの開発・提供等の経営革新を行うことにより、経営の向上を目指す取組を支援する。新連携支援は、経営資源の限られる中小企業において、「強み」を相互に補完しながら中小企業が他者と連携することを後押しし、市場化・事業化につながる取組である。
事業計画が承認されると、それぞれ@補助金A政府系金融機関の低利融資制度B信用保証協会の信用保証の特例C高度化融資D中小企業投資育成株式会社の支援E特許料減免措置F税制上の優遇措置等を申請する権利が付与される。承認機関は創業支援、経営革新支援は都道府県知事、新連携支援は地域経済産業局長となる。
なかでも、新連携支援は、これを企画した中小企業庁の若手切れ者課長が自慢していたほどで、新連携事業の発案段階から事業化段階まで経済的、人的、情報的支援が手厚く用意されている。新連携対策補助金(別途申請が必要)は、計画認定の必要のない連携体構築支援で上限330万円、計画認定が必要な事業化・市場化支援で上限3000万円である。事業計画承認を申請する場合は各地域の中小企業基盤整備機構に設置された新連携支援地域戦略会議が、計画を専門的な見地からブラッシュアップしてくれる。承認事業についてはプロジェクトが結成されサブマネージャーが金融機関と融資の交渉をしてくれたり、販路を紹介してくれたり、効果的・実利的なサポートを提供してくれる。計画承認はほぼ毎月行われ、今年は事業化・市場化支援事業91社、連携体構築支援事業142社の計画が承認されている。どうやら行政は本気印だ。さて、このような中小企業活動促進法であるが、経営革新を望んでいる多くの中小企業をどこまで救えるのだろうか?どんなに自慢する制度でも完全無欠のものは無い。次回は、この半年間、複数の企業の計画申請に立ち会ってきた拙者が感じた、この法律の実態と課題についてお話したいと思う。

次回までの宿題
関東経済局管内において、中小企業新事業活動促進法の内、もっともポピュラーな「経営革新計画」の承認件数の累計は平成17年11月30日現在でおよそどのくらいか?
@ 700件程度
A 7000件程度
B 70000件程度
回答はこのメールアドレスへ。正解者には漏れなく「ビジネスレップセミナーレジメ」を提供しよう。

mitui@businessrep.net

投稿者 soken : 22:00 | コメント (0)

開発会議の運営要領例

1. 社内位置づけ
社長直属の常設会議とする

2. 機能
1)会社の基本方針・中長期目標に沿って新製品開発に関する最終意思決定を行う
  2)新製品アイディアの収集、評価、開発案件の可否決定、留保案件の処理。
  3)開発案件の進捗内容の検討、評価、試作・量産試作・営業生産(上市)などの
    ステージへの進行の可否決定
 4)開発案件の「コンセプト」を明確にする。
 5)開発案件のQCD統括管理、PJ化(又は担当者)の決定、PJ(又は担当者)への権限委譲の決定、推進上の障害除去、必要に応じ組織化
 6)知的財産関係の情報検索、同権利化の決定、同維持管理の統括
 7)外部組織との協業に関する意思決定
 8)その他、情報管理・人事・組織・PRなど

3.意思決定者
  社長もしくは企業の実質的最終責任者が決定する。 合議ではなく意思決定者を明確にする(衆知を集めて一人で決定)。

4. 開催頻度
例えば毎週金曜日の午後、毎月第1水曜日の午後など社内にわかりやすい形で
定例化する。

5. 会議参加者
  社長、経営役員、部門長、発案者・PJリーダー など

6. その他
情報管理の徹底 自社のコア技術の保全 技術的人材の育成 などへの配慮
と意思決定。事務局的役割はR&D部門長があたる。

新製品開発マネジメントプロセス
投稿者 soken : 14:16 | コメント (0)

顧客満足はここがポイント(その2)

第十五回 松尾由弘 「顧客満足はここがポイント(その2)」

ISO9001規格には「7.1 製品実現の計画」という条項があります。今回は、これらについて考えて見ましょう。

▼ お客が欲しいものを売っているのか

お客の欲しいものを提供して適正な対価を得る、これが商取引の原理ですが、われわれ企業は本当にお客様が欲しいと思うものを提供しているのでしょうか。よく考えてみる必要がありそうです。日経ビジネス2004.9.20号に、タレントでエッセイストの遙洋子さんが大変興味のある記事を書かれていました。自分の会社の売り物は何であるかを考えるよい材料になります。ちょっと借用させていただきました。


▼ 遙洋子さんのエッセイ 「電話でばれる会社のレベル」 から抜粋

 ETC(自動料金収受システム)搭載車が人気だ。自動車販売店が「数時間で設置します」というので決心した。納車の前に電話するように頼んで車を預け納車を待った。ところがいくら待っても連絡が来ない。販売店に連絡すると上司が出て、「もう出発しました」という。担当者に電話させるように頼んだが担当者から電話がない。(中略)、指定場所と違うところでようやく担当者を見つけ、「なぜ電話をくれないの」と問い詰めると、「話中だったので、してはいけないと思って」という。(中略)、会話をあきらめてETCの利用法を確認した。「これですぐ使えるのね」「はい、カードを差し込めば」「カード?」、初耳だった。(中略)、私は販売店に電話した。上司が「ETC用クレジットカードがいるんです。それはお客様が銀行で発行してもらわないと。こちらの管轄ではありません。うちはETCの機械をつけるまでが仕事です。」「だったらそれをはじめに教えてくれればいいじゃないの。客がETC付けてって言ったら、それが使えるようにする義務はないわけ? 使えなくても関係ないの?」。上司はふてくされた。(中略)、「ETCつけて」という客に使い方を言わない店、「電話かけて」という客に、かけちゃいけないと思う部下、その部下をかばう上司。(中略)、企業戦略や経営術以前に、会話が成立すること、客を大事と思えること、簡単なことが教えられる上司がいない。電話一本でその企業の能力がばれる。


▼ 顧客の欲しいのは「もの」ではなく「機能」

遙洋子さんのエッセイから、
(1)企業にはものを売っているという勝手な思い込みがある。(2)これに対して顧客は「便利さ」などの「機能」を求めている。(3)顧客と企業の意思の疎通の悪さ。といった問題があることがわかります。
顧客が欲しいものは「料金収受をしないで料金所を通過できること」です。これに対して企業側は「ETCを取り付けること」が売り物と考えています。これでは顧客は満足しません。

<視点の違い>
  「顧 客」・・・料金収受なしで料金所を通過できるようにしたい
  「販売店」・・・ETCを車に取り付けるまでが製品の範囲


▼ 規格にはこう記されている

「7.1 製品実現の計画  組織は、製品実現のために必要なプロセスを計画して、構築すること。製品実現の計画は,品質マネジメントシステムのその他のプロセスの要求事項と整合性がとれていること。製品実現の計画に当たっては、組織は次の事項について該当するものを明確にすること。 a)製品に対する品質目標及び要求事項 b)その製品に特有な、プロセス及び文書の確立の必要性、並びに資源の提供の必要性 c)その製品のための検証、妥当性確認、監視、検査及び試験活動、並びに製品合否判定基準 d)製品実現のプロセス及びその結果としての製品が要求事項を満たしていることを実証するために必要な記録 この計画のアウトプットは,組織の計画の実行に適した様式であること。」


▼ この規格では、真の顧客満足は生まれない

 現在のISO9001を忠実に実行しても、製造者あるいは販売店は、ETCの取り付け強度、電波の受信性、運転席からの操作性など、「ものの品質」から離れることは無さそうです。
顧客が求める「ゲートを金銭の収受なしで通過したい」という「機能の品質」を発想するためには、規格の改造が必要です。「7.1 製品実現の計画」は、以下の事項を補足して使うことをお勧めします。

*******************
7.1.1 組織が提供する製品の明確化
 組織は、組織が顧客へ提供する製品とその機能を明確にすること。
製品の機能は、顧客がその製品を利用する目的にかなったものであること。
*******************

提供する製品の「機能」を明確にすることにより、ETCを取り付ける目的は、「金銭の収受なしでゲートを通過できるもの」と定義されて、「カードを事前に準備させる」、あるいは「カードを入手してあげる」といった真に顧客が求める事項を発想することができます。

▼ 次回は、遥洋子さんが指摘している顧客と企業とのコミュニケーションについて検討することにします。

投稿者 soken : 14:14 | コメント (0)

 前回は、経営する会

 前回は、経営する会社の事業の性格上、広い土地が不可欠な場合があり、この用地を経営者が賃貸
しているケースであった。今回は、その広い土地を会社が所有している場合である。

@−2 会社が事業用に所有している土地が広い

上記〔1〕と同じく会社の事業の性格上、広い土地が不可欠な場合であるが、この土地を会社が所有しているケースがある。土地を中心に会社の資産評価額が高額になり、その結果、会社の株式評価額が高くなり(※)、ひいては、相続税が高くなる。その場合、相続税に充当できる金融資産やその他の資産蓄積があればよいが、そうでない場合には、自社株の物納やM&A(企業合併又は買収)によって、相続税を納税せざる得ないケースも出てくる。こうした事例として、次のようなものがある。

*土地保有特定会社に該当する場合には、株式評価額はいっそう高くなる。

 土地保有特定会社とは、課税時期において評価会社の有する各資産を、評価基本通達の定めに従い評価した価額のうちに占める土地等の価額の合計額の割合が70%以上または90%以上は、株式評価の場合、必ず純資産価額方式となる。

(事例3.その他23区)

A氏(60歳代前半)は、鋼材卸業を営む会社(業歴30年以上、従業者数約20名)の創業社長である。事業の性格上広い資材用倉庫が必要なので、会社は都区内に広い土地(11,000u)を所有している。しかも、会社が土地保有特定会社に該当するため、会社の株式評価が高く、A氏の相続税予想額(約97百万円)は多額にのぼっている。現状の見通しでは、相続税は、会社からの退職金と蓄積してきた金融資産とにより納税できる見込みだが、会社にとってこの退職金の支払負担は相当な重荷となろう。

(事例4.その他23区)

A氏(50歳代前半)は、金型製造業を営む会社(業歴50年以上、従業者数非公開の3代目社長である。会社が工場として広い土地(1,650u)を所有しているために自社株評価(約1,200百万円)が高く、株式の100%を所有するA氏の相続税予想額も多額(約300万円)にのぼっている。現在、A氏には金融資産の蓄積がないため、もし相続が発生すると、納税には、自宅または自社株の売却、あるいは物納をせざるをえない状況である。

いずれも平成6年、東京都労働経済局
「事業承継〔相続税制〕が中小企業経営に与える影響」報告書より
「中小企業の相続を考える会」事務局

合田理事長、亀井副理事長

投稿者 soken : 14:13 | コメント (0)