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2007年04月 アーカイブ

2007年04月23日

◆ナンバーワンを狙う企業のためのISO9001改造論(30)◆

第三十回 松尾由弘 「設計品質の内部監査をやろう」(その1)

商品企画の内部監査における指摘事項について是正処置が取られると、いよいよ設計・開発活動です。ISO9001で言えば、7.2項の「顧客関連のプロセス」を通過し、7.3項の「設計・開発」の手順に入ることになります。


▼ ISO9001と内部監査の関係

 ISO9001には、設計・開発と製造・サービスとの間に、7.4の購買がありますが、製造・サービス開始の準備のステップがありません。

 企業が新規事業や新製品を開発して進める過程には、「投資判断」という重要な節目があります。

 すなわち、
 ① 顧客の注文を受けるか否かという判断
    → OKなら、設計開発費用を投資して設計開発を行う
 ② 設計したものを製品化するか否かという判断
    → OKなら、部品、材料の購入準備をする、設備等必要な機材を整える
 ③ 部品、材料を試作・購入して、それが使えるか否かという判断
    → OKなら、購買先と契約を結び購入を開始する
 ④ 設備等必要な機材が使えるか否かという判断
    → OKなら、製造・サービスを開始する。あるいは納品を開始する

 このように、4つの投資に影響する重要な判断過程があります。
 しかるに、ISO9001では、①が顧客関連のプロセス、②が設計開発、③が購買、に該当していますが、④に該当する条項はありません。

 この内部監査の改造論では、
 ①の顧客関連のプロセスの監査を、「企画品質監査」
 ②の設計開発の監査を、「設計品質監査」
 ③の購買の監査を、「購買品質監査」
とし、
 ④の生産準備が完了したことを確認する監査を、「製造品質監査」
として述べて参ります。


▼ 設計品質監査とは
 
 ISO9001の設計開発の
 7.3.5項には、設計開発の検証、
 7.3.6項には、設計・開発の妥当性確認
という項目がありますが、これらを設計・開発が完了した時点で、監査しようというのが、この設計品質監査です。
 次のステップに投資してもよいか否かの判断に供するのが目的です。
ここで駄目なら、設計を見直して対策を取らせることになります。
 そのためには、設計開発の当事者が行う第一者監査ではなく、その利害関係にある部署が行う第二者監査で行うところに意義があります。


 ▼ 何を見るか

 設計品質監査で監査する項目は、大きく分けて二つあります。

 ひとつは、「システム監査」です。
 これは、既にISO9001を導入していて内部監査をやっている企業のかたがたはご存知のやり方です。「ルール」通りに仕事をしたか、という監査です。
 ただし、「ルール」は、ISO9001の規定だけでなく、その業種に適したものがありますので、見直していただく必要はあるでしょう。

 二つ目は、「技術監査」です。
 設計品質が商品企画で意図したものが出来ているか、言い換えれば顧客の要求する品質が設計段階で確保されているか、という監査です。
 評価データ、あるいは試験資料などを見ることになります。当然、それなりの技術的な「目」が必要ですが、市場の状況を掴んでいる部署あるいは人(品質担当者や営業担当者)が監査するのがよいでしょう。

 次回は、「システム監査」と「技術監査」の詳細なやり方について説明します。

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