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中基研レポ

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 今回は、「不当なやり直し等の禁止」を事例とQ&Aで確認する。(「新下請法マニュアル」鈴木満著参照)

 先日、(財)全国中小企業取引振興協会が主催する
「下請取引適正化推進シンポジウム」~望ましい企業間取引の確立を目指して~2009
を聞いてきました。
 中小企業庁事業環境部取引課長の話によると、下請代金法(下請代金支払遅延防止法)の平成20年度の運用状況を次のように説明していた。
 書面調査を親事業者27,686社、下請事業者174,410社に行い、立入調査を親事業者1,117社で行い、書面による改善指導1,004社2,472件を行った。特に不当減額等については、親事業者270社から約12.5億円を返還させたとのことである。21年度は、書面調査件数を23万件に増加させる。
また、日本経済新聞社、21年11月18日朝刊には、「下請けいじめ」監視強化、違反35業者を直接指導-経産省とあり、
 中小企業庁は、違反を繰り返している企業35社の役員を呼び出し、法令の順守や社員研修の実施を求めるとしている。指導の対象となるのは、①2回以上連続して同じ指導を受けている。②改善を求めたのに報告書を提出していない―など悪質な違反が見られる企業である。
 例として、資本金100億円の情報サービス企業は、製品検査が終わらないことを理由に法律で定められた支払期限を引き延ばしていた取引をあげている。
 結局、景気低迷を受けて、中小・零細企業に代金が不払いなどのしわ寄せが及んでいるようだ。不況だからといって、公正なルールで取引が行われないようでは、成熟した経済社会とは言えず、中小企業の持つパワーを潜行させ、日本経済の先行きに不安を抱かせることになる。

では、

Q1 「不当な給付内容の変更」として、問題にされるのは、どのような行為か
A1 発注内容を勝手に変更した場合
 親事業者が、下請事業者の給付の受け取り前に、自己の都合で3条書面に記載されている委託内容を変更したため、下請事業者に追加的な費用が発生したが、親事業者がこの費用を負担しない場合、「不当な給付内容の変更」にあたる。ソフトウエアの開発、突然のモデルチェンジなどで多い。

Q2 「不当なやり直し」として、問題にされるのは、どのような行為か
A2 受領後に追加作業を費用負担なしで行わせる場合
 親事業者が、受領後に3条書面に記載されている委託内容にない「追加作業」を自己の都合かつ無償で下請事業者に行わせ、下請事業者に追加的費用が発生したにも拘らず、親事業者がこの費用を負担しないような場合、「不当なやり直し」に該当する。なお、親事業者がやり直させた費用相当額を下請事業者に支払っている場合などは、違反とはならない。

Q3 保証期間10年の場合、「やり直しをさせる」ことができる期間も10年か
A3 「やり直しをさせる」ことができる期間は、10年である
 下請事業者との間でも事前に受領時から10年間の瑕疵担保期間を定めているものであれば、当該期間の費用負担なしでのやり直しは問題とならない。

 次回は、「遅延利息」を解説する。
           中小企業基本問題研究会(略称:中基研)  合田

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