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2008年12月 アーカイブ

2008年12月26日

中基研レポ

中基研レポ

  今回は、引き続き、物の購入強制または役務の利用強制に係る違反行為事例に関するQ&Aを5件取り上げる。(「新下請法マニュアル」鈴木満著参照)
  
  世界同時不況は、3~5年の長期化が予想される。同時に自動車産業を幹とした産業のツリー構造が崩壊し、新たな産業ツリーの模索が急激に進行していくのではないかと思われる。
  最近の急激な仕事減は、取引環境をさらに悪化する。そんな中、下請法がらみで、次のような動きがあったので、報告する。動向を見守りたい。
  中小企業庁は、大企業がコスト削減圧力を強める結果、下請けに過度な負担を強いる取引が増えているとして、「過剰な要求」の是正など、下請取引の適正化へ対策強化を図るため、下請法の運用基準の変更も検討し、2009年2月に提言をまとめるとしている。一方、公正取引委員会は、下請法に違反した場合、社名公表処置をとる場合があったが、法違反を自発的に自己申告した企業には、これを免除することした。これは、各社に内部調査の徹底や法令順守を促すのが狙いであるとしている。

Q1 親企業の商品が売れれば、下請企業も直接、間接に儲かるので、協力するのは当然ではないか。

A1
  問題なのは、親企業が納入取引に絡んで、下請けへ商品などの購入を要請することである。この場合、取引上の「地位の不当利用」で、問題となる。下請企業が、親企業のことや自社への影響も考え、自主的に親企業の販売促進に協力することは問題ない。

Q2 材料を下請企業が購入した方が安いのにかかわらず、親企業が材料支給を強制した場合は、問題か。

A2
 購入強制のなる問題となる。しかし、品質保持のために、給付の内容を均一にしなければならない場合などのときは、強制の問題とはならない。
 
Q3 親会社が毎年行っている優待販売の対象に下請けである弊社が対象になっているが、問題ないか

A3 好ましくない。下請業としては、購入しないと取引に悪影響を及ぼす恐れもある。

Q4 「下請協力会」は、親会社の販売キャンペーンに自主的に参加することを決め、個々の下請業者も了承した。しかし、その経緯について、親会社は全く感知していなかったが、問題になるか。          

A4 通常、自主的に決めることは考えられないので、強制購入につながる可能性が高い。

Q5 親会社は保険の代理店を兼業しており、購買窓口の担当が再三加入を勧める。

A5 貴社に加入の意思が全く無いのに重ねての要請行為は、「役務の利用強制」に該当し、下請法第4条第1項第6号に違反である。

 次回は、「報復措置の禁止」を取り上げる。

                           中小企業基本問題研究会(略称:中基研)  合田、亀井

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