今回は、延期されていた「買いたたき違反行為」の4代表事例を運送業に見る。いずれも、嫌なケースである。(「新下請法マニュアル」鈴木満著参照)
①配送頻度の変更と一方的単価設定
親事業者から、従来週一回の配送であったものを毎日にするよう申し入れられた。下請業者は、配送頻度が増加すれば、1回当たりの配送量も小口化するので、配送費が当然嵩む。したがって、あらたな単価で見積書を提出した。ところが、親事業者は、話し合いもせずに、通常の対価相当額と認められる下請業者の見積価格を大幅に下回る単価で下請代金を決定した。
②荷主に値下げ要請を理由の一方的値下げ
親事業者が、荷主から前年比5%の運送費の引き下げ要請があったことを理由として、下請業者に相談することもなく、一方的に前年から5%引き下げた。
③年度更新に際しての一方的値下げ
下請業者は、親事業者との間に年間運送契約を締結をしており、双方に異議がない場合、自動更新されることになっていたので、安心していた。ところが、年度末の契約更新の直前に、人件費、燃料費等について大幅な変更がないのに、何の協議もなく「翌年度のである」として、前年度に比べ、大幅単価引き下げをした運送契約書が親事業者から送られてきた。
④積下ろし作業の変更と買いたたき
下請業者は、親事業者との年間運送契約で、積下ろし作業は親事業者が行うこととなっていたので、安心していた。ところが、親事業者が、これは「下請業者が行うこと」と突然、変更通知した。驚いた下請業者は、積下ろし作業を行うためには、「従来の運送料金では対応できない」と、下請代金改定の見積書を提出した。
しかし、親事業者は、何も応えないで、従来の価格を据え置いた。
次回は、「買いたたきQ&A」で、この問題をより掘り下げる。
中小企業基本問題研究会(略称:中基研) 合田、亀井