今回は、下請事業者が、親事業者から返品されても文句が言える場合と言えない場合があること を、親事業者の受入検査システムごとに確認しておく。(「新下請法マニュアル」鈴木満著参照)
下請事業者 親事業者
● 全数検査
不合格 文句は言えない 速やかに返品
そのときは合格 一時的に安心 受領後6ヵ月以内に
(瑕疵が隠れている) 瑕疵が出れば返品できる
(ユーザー保証がある場合1年)
● 抜取検査
不合格 文句は言えない 速やかに返品
(ロット単位)
合格 ①瑕疵が隠れている
(ロット単位) 一時的な安心 受領後6ヵ月以内に
瑕疵が出れば返品できる
②すぐ発見できる瑕疵がある場合
文句が言える 返品不可*
●下請事業者が検査を文書で委任されている場合
①瑕疵が隠れている
一時的な安心 受領後6ヵ月以内に
瑕疵が出れば返品できる
(ユーザー保障がある場合1年)
②検査ミス
文句は言えない 受領後6ヵ月以内に
瑕疵が出れば返品できる
●検査省略、口頭委任
文句が言える 返品不可
*ただし、一定の場合は、下請事業者は、返品されても文句が言えないこととなっている。一定の場合とは、
①継続的に下請取引がなされている場合で、
②受注前(親事業者にとっては発注前)に、予め、直ちに発見できる不良品について返品を認めることが合意・書面化されている場合で、
②その合意書面と個々の発注書面との関連付けがなされているときに、
④遅くとも、物品納品後、当該納品にかかわる最初の支払い時までに瑕疵が判明すれば、返品されても文句は言えない
次回は、「返品」事例を研究する。
中小企業基本問題研究会(略称:中基研) 合田、亀井