中基研レポ
新年明けましておめでとうございます。今年も相変わらずのご支援をお願いします。
さて、何かと先行き不安な状況ですが、経営環境が一変したことを認識して、日々の経営活動に取り組みたいものです。
「返品」について
今回は、昨年11月の「下請代金減額」に続き、初めて「返品」の状況についてとりあげる。(「新下請法マニュアル」鈴木満著参照)
下請法第4条第1項は、「親事業者は、下請事業者に対し製造委託等をした場合は、次の各号に掲げる行為をしてはならない」とし、その四号に「下請業者の責に帰すべき理由がないのに、下請事業者の給付を受領した後、下請事業者にその給付に係る物を引き取らせること」として、「不当な返品」を禁止している。
しかし、相変わらず「返品」が多く、読者の中にも一度ならずとも「親事業者からの訳の分からない不当な返品」を受け、ほかに転用できないで困った経験を持つ方がおられると思われる。
ここでは、その「返品」に係る違反事例を取り上げ、確認しておきたい。
CS1
下請業者A社は、親事業者から、相手先ブランドを付した衣料品の注文を受け、納品した。ところが、暖冬等の理由で売れ残った分を引き取らされた。
CS2
下請業者B社は、以前より親事業者から染加工を受託していたが、今回納品したところ、納品した物は一旦受領された。しかし、数日後、以前には問題にしていなかったような色むらが指摘され、引き取らされた。
CS3
下請業者C社は、精密機械部品を親事業者に検収納品し、代金も回収し喜んでいた。ところが、10ヶ月もたって、親事業者から「瑕疵がある」として、引取りを命じられ、やむを得ず引き取らされた。
CS4
下請業者D社は、親事業者が毎週継続放送する番組制作を任され、VTRビデオを納品していた。ところが、「視聴率が低下した」ということで、すでに納品していた放送番組が記録されているVTRビデオを引き取らされた。
これらは、いずれも下請法違反事例の概要だが、次回は、「返品」の内容について、掘り下げる。
中小企業基本問題研究会(略称:中基研) 合田、亀井