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下請代金の減額Q&A

 今回は、前回に引き続き下請代金減額をとりあげ、その 微妙な事例をQ&A3件で紹介する。(「新下請法マニュアル」鈴木満著参照)

Q1 単価改定の合意が長引いた場合の対応は

 当社は、親事業者の申し出で、毎年上期(4月~9月)および下期(10月~3月)の2回、単価の改定が行われ、各期首に納品される分から適用されている。しかし、親事業者との単価改定交渉が長引き、各期の半ばくらいの時点で合意することがある。単価の引下げ改定された場合、親事業者とは各期首納期分から新単価を適用するという合意が成立しているが問題はないか。

A1 新単価は、合意した時点以降の発注分からである
 新単価が適用できるのは 親事業者と下請事業者が合意した時点以降に発注 する分からである。したがって、この場合は合意日前に既に発注された分および納品された分に新単価を適用するわけであるから、引下げ後の単価の遡及適用となる。各期首納品分から新単価を適用するのであれば、各期首に納品される分が発注される時点までに新単価を決定しておくことが必要となる。
 なお、新単価適用時期について親事業者、下請事業者と合意が成立していることは下請代金の減額を正当化する理由とはならない。
 
Q2 加工ミス、材料取りミスは、代金控除は仕方ないか
①有償支給を受けている材料を、当社が加工の段階で裁断ミス等により使用不能にしたような場合、この材料代金を下請代金から控除されても仕方ないか。
②無償で支給を受けている材料を当社が材料どり等でミスし、使用不能にしてしまった場合に、親事業者から材料代金が請求されてきたが、仕方ないか。

A2 指示内容を徹底的に確認にすることが大切
 真に下請事業者の責任であればやむを得ない。しかし、発注の際、親事業者からの指示内容が不明確なため生じることもあるので注意を要する。指示内容を徹底的に確認にしておくことが大切なのは言うまでもない。また、このようなトラブルが生じた場合にどのように処理するのかについてあらかじめ具体的な基準を双方で定めておくことが望ましい。下請法第3条で発注の際、発注内容を記載した書面を交付することを義務付けているのもこのようなトラブルを未然に防ぐ趣旨からである。

Q3 運送中の荷物の毀損は、すべて下請け代金から控除されるのか 
 運送業者であるが、他の運送業者から受託した荷物が運送中に何らかの理由で毀損した。親事業者は、当社の責任であり、荷主への損害賠償相当額であると称して、下請代金から一定額を差し引いた。これは下請代金の減額として下請法に違反するのではないか。

A3 まず、双方で責任を明確にする
 このケースでは、
① 当事者間で荷物が毀損した責任が誰にあるかを明確にしないで、責任は下請事業者にあると一方的に断定していること、
② 損害が生じた場合の賠償責任についてあらかじめ当事者間で協議して決定していないこと、
③ 親事業者が下請事業者に対し支払うべき下請代金から損害賠償相当額を一方的に差し引いていることから、下請代金の減額として下請法上の問題になると考えられる。


 次回は、「返品」について、取り上げる。
 中小企業基本問題研究会(略称:中基研)  合田、亀井

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2007年10月30日 18:05に投稿されたエントリーのページです。

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