下請代金の減額の意味
今回は、下請代金減額の意味を確認する。うっかりすると見逃すケースもあるので、よくインプットしておいて貰いたい。(「新下請法マニュアル」鈴木満著参照)
1 消費税を払わないこと
総額表示が義務付けられているのにも拘らず、課税取引で消費税・地方消費税額を代金額に表示もなく、払わない。現在は、事業所の売上規模が年商1千万円以上であれば、必ず消費税の納付義務が発生するので、親事業者が負担しない消費税を、免税事業者以外のほとんどの下請業者が代わりに負担することになるので、経営を圧迫する。
2 総額をそのままにし、数量を増加させる
発注前に、ネゴで、総額を一定額にし、数量を増加させる、いわゆるオマケを付けさせるのは、商売として有り得るが、例えば、120万円で10個注文しておいて、状況が変わったからと、同じ価格で個数を5個増やしてくれと、押し付けられるケースなどは違反である。価格1個12万円のものが8万円となり、4万円ダウンしたことになり、当然、収益を圧迫する。
3 手形支払を現金払いにするからと、自社調達金利額を超える減額をされた
予め、支払手段として「120日サイト手形」と決めておきながら、親事業者の事情かどうか分からないが、現金払いに変わったとして、手形払いの下請代金の額から短期の自社調達金利額を超える額を差引いた。下請業者は、値引きか支払利息で処理することになり、ジワリと収益が細くなる。
4 了解なしに、振り込み手数料を差引いた
日常、よくあることであるが、それでなくても銀行などが勝手に決めて、納得の行く説明のないまま実施されている負担の大きい振込手数料を、下請事業者との合意のないまま、親事業者が下請代金から差引いた。
次回は、「下請代金の減額の特例など」について、取り上げる。
中小企業基本問題研究会(略称:中基研) 合田、亀井